香奠返しのしきたりとマナー。香典返し専門店「お返しナビ」

【会社へ贈る香典返し】どのような点に気をつけるべき?

親族や友人からいただく香典とは別に、会社から香典をいただくこともあります。その場合、「香典返しは必要なのか」と悩む方も少なくないはずです。今回は、会社から香典を受け取ったときの対応や基本的なマナー、香典返しが不要になるケースをご紹介します。

香典返しの品物選びにお悩みの方は、香典返し専門店「お返しナビ」もお役立てください。食品をはじめ、カタログギフトや各種消耗品を幅広く取りそろえています。

香典返し専門店「お返しナビ」 焼香する女性の写真

目次

会社への香典返しが必要なケース・不要なケース

会社から香典をいただいた場合、気になるのが香典返しの有無です。香典返しが必要なケースと不要なケースをご紹介します。

必要なケース1:個人名義でいただいた場合

上司や社長などから個人名義で香典をいただいた場合は、ほかの参列者の方と同じように香典返しを用意しましょう。会社の経費ではなく、その方個人が出費してくださっているためです。

必要なケース2:所属チームや部署の連名でいただいた場合

所属しているチームや部署の方から、連名で香典をいただくこともあります。この場合も同様に香典返しを用意しましょう。連名でいただいた場合の香典返しの金額は、「いただいた金額÷人数分」で割って算出し、その金額に沿って品物を選ぶのが一般的。そのほか、1人ひとりに分けられる菓子折りを香典返しに代えるケースも多く見られます。この場合、オフィスでも飲食できる個別包装のお菓子やコーヒー、ティーバッグのお茶などが適しているといえるでしょう。

不要なケース:会社名義であった場合

香典返しが不要なケースとしては、会社名義の香典であった場合が挙げられます。この場合の香典は会社の経費から出されている福利厚生の一環となるため、香典返しを用意する必要はありません。会社によっては、事前に香典返しを辞退することが周知されたり、香典返しの受取が禁止されていたりすることもあります。

香典返しを辞退された場合は?

会社から、香典返しの辞退を伝えられることもあります。その場合は無理に香典返しを用意せず、香典をありがたく受け取りましょう。ただし、お礼状を送ることを忘れずに。お礼状には、「弔意と厚意に対するお礼の言葉」「法要が滞りなく済んだことの報告」「いただいた不祝儀の使い道(子どもの養育費等)」「今後のお付き合いに関すること」を盛り込みます。

香典返しを辞退された場合、どのように対応すればいいのか迷う方は少なくありません。こちらの「香典返しを辞退する方法と辞退された際の対応」では、香典返しを辞退する方法と、辞退された場合の具体的な対応方法を詳しく解説しています。あわせてぜひご一読ください。

会社の方へ香典返しを贈る際のポイント

会社の方へ香典返しを贈る際のポイントを、以下でいくつかご紹介します。「個人名義でいただいた場合」「連名でいただいた場合」にくわえ、いただいた香典が高額だった場合の対応も解説しています。

個人名義でいただいた場合

会社の社長や上司、同僚から個人名義で香典をいただいた場合は、従来の香典返しのマナーや贈り方を守れば問題ありません。いただいた金額の半額~3分の1程度にあたる金額の品物を選びましょう。

連名でいただいた場合

複数の方から連名で香典をいただいた場合は、前述したように、いただいた香典の金額を連名の人数で割って金額を算出し、その金額に沿った香典返しの品を用意します。このとき、人数分の香典返しを用意するケースと、メンバー同士で分けられるよう個別包装のお菓子や食品を贈るケースがあります。正確な人数がわからない場合は、多めに品物を用意しておくと安心。相手との関係性を考慮したうえで、品物を選ぶことが大切です。

香典が高額だった場合の対応は?

社長や上司、同僚の目上の方から、高額の香典をいただくこともあります。この場合も、前述したように「会社の経費である場合、香典返しは不要」「個人や連名で香典をいただいた場合は香典返しを用意する」というマナーに従いましょう。

また、高額の香典を受け取ったといっても無理に半返しにする必要はありません。会社の方、特に社長や上司、目上の方個人から高額の香典をいただいた場合、お相手には「これからの生活に役立ててほしい」、「遺された家族や子どもたちのために使ってほしい」という厚意があるもの。その厚意に対して半返ししてしまうと、かえって失礼にあたるため注意が必要です。ありがたくいただいておき、香典返しは3分の1返しを意識すると良いでしょう。

香典返しを贈る際にチェックしておくべきマナー

社会人として、従来の香典返しのマナーをしっかりと踏襲することが重要です。贈るタイミングや一言掛ける際のポイントなど、社会人としての気遣いも忘れずに。

渡すタイミング

四十九日の忌明け法要後に香典返しを渡すケース、忌引き休暇明けに渡すケースの2パターンがあります。どのタイミングであれば都合が良いかを、上司にあらかじめ確認しておくことをおすすめします。渡す時間帯としては、「早めに出勤してデスクへ置いておく」「休憩時間に手渡しする」「定時後に手渡しする」などのケースがありますが、会社や周りの様子、業務状況を見ながらお渡しすると良いでしょう。

挨拶やお礼、お詫びの言葉を忘れずに

忌引き休暇中、業務のフォローをしてくださった方や気遣ってくださった方に対して、しっかりとお礼やお詫びの言葉を掛けましょう。忌引き休暇後や法要後に初出社した際は、まずは社長や上司に挨拶をします。葬儀や法要が滞りなく済んだことの報告をはじめ、香典やお休みをいただいたことへのお礼をきちんと伝えることが大切です。

先輩社員や同僚、後輩社員にも一言声を掛けましょう。ただ香典返しを渡すのではなく、「ご迷惑をお掛けしました」「お休みの間は大変お世話になりました」という一言があったほうが好印象です。

従来の香典返しのマナーを守る

「香典返しは半返し(または3分の1)する」「包装には不祝儀用の掛け紙と水引を使う」など、従来の香典返しのマナーをきちんと守りましょう。

白いタオルの写真

香典返しの品物には何を贈るべきか?

香典返しの品物には、食品や洗剤、嗜好品などの消耗品が定番。「食べれば(使えば)なくなる=悲しみを後に残さない」という意味合いが込められているためです。ここでは会社でお渡しするケース・配送でお贈りするケースの両方を想定し、好き嫌いが別れにくい定番の品物の一例を、以下でご紹介します。

白いタオル

タオルはいくつあっても困らない定番の消耗品です。内祝いをはじめとした祝儀だけでなく、香典返しの品としても定着しています。また、タオルには「悲しみや寂しさを拭い去る」という意味合いも込められています。忌明け後、悲しみや寂しさにひと区切りがついたときに贈りたい香典返しです。

お菓子各種

おせんべいやクッキーなどのお菓子も、食べればなくなる消耗品であるため人気の品物の1つ。複数人でシェアしやすいように個別包装されているものを選ぶことをはじめ、以下の点を意識するとなお良いでしょう。

  • 賞味期限が長いもの
  • フォークやスプーンなどのカトラリーがいらないもの
  • 粉やソースなど舞ったり垂れたりしないもの

お茶・コーヒー

お茶やコーヒーなどの嗜好品も定番です。有名店のもの、高級感のあるものなどを選ぶと、より「きちんと感」を出せます。

カタログギフト

「社長や上司、目上の方へどんな香典返しを贈れば良いのかわからない」という場合、カタログギフトをお返しするのもおすすめです。 決められた予算内でお相手に好きな品物を選んでいただけるため、安心感があります。 とはいえ、カタログギフトは直接的に金額がわかってしまう品物です。 上司が年配で、昔ながらのマナーを重視している方であれば十分に注意しましょう。

洗剤

「不祝儀をきれいに洗い流す」という意味合いが込められている洗剤。洗濯用洗剤、ホームクリーニング用洗剤、食器用洗剤などさまざまな種類の洗剤がセットになっているものを選んでも良いでしょう。

なお、同じ消耗品(食品)であってもお肉やお魚などの生臭ものはタブーとされているため選ばないようにしましょう。くわえて、お酒やかつおぶしなどは慶事で用いられることの多い消耗品であるため、こちらも香典返しでは避けるのが無難です。

「お返しナビ」では、香典返しの品を豊富に取りそろえております。洋菓子・和菓子からコーヒーやお茶などの嗜好品、洗剤や石鹸などの日用品、カタログギフトまで香典返しの金額に応じてお選びいただけます。香典返しは「お返しナビ」にぜひお任せください。 香典返し専門店「お返しナビ」

供花に用いられる百合の花の写真

お礼状(挨拶状)の書き方

前述した通り、会社の福利厚生の一環として香典をいただいたのであれば、香典返しは不要です。その代わりに出すのがお礼状。お礼状の基本的なマナーや書き方を以下でご紹介します。

四十九日の法要後に送る

お礼状を送るタイミングとしては、四十九日の法要が終わった時期が適当です。文面には、法要が滞りなく済んだことに関する報告を含めます。

句読点をつけない

香典返しのお礼状では、句読点をつけないのがマナーです。これには諸説ありますが、「もともと法事が滞りなく終わるようにという意味がこめて、文に区切りをつける句読点を使っていなかった」「縦書きの手紙には本来句読点をつける習慣がなかった」とする説が有力です。句読点の代わりに、空白やスペースを空けて本文を書くと良いでしょう。

紙や封筒について

香典返しのお礼状では、白無地で一重の封筒を選びましょう。二重になっているものは「(不祝儀が)重なる」ことを連想させるため、縁起が良くないとされているためです。本文を書く用紙には奉書紙を用いるのが伝統的なマナーですが、近年ではハガキや専用のメッセージカードを用いることも一般的になってきました。奉書紙を用意するのが難しいのであれば、これらを使っても問題ありません。

忌み言葉に注意する

不吉な事柄を連想させる言葉を「忌み言葉」と呼びます。例えば「ますます」「くれぐれ」といった重ね言葉は、不幸が重なることを連想させる忌み言葉であるため、香典返しのお礼文に使うのは不適切。ほかにも、死を連想させる「四」、苦を連想させる「九」などの数字も忌み言葉の一種とされています。

季節の挨拶は不要

お礼状では時下の挨拶や時候の挨拶を入れず、主題となる事柄(香典に対するお礼の言葉、法要に関する報告など)を明確に書くことがマナーです。従来の手紙に入れる頭語や結語も、入れても入れなくても問題ありません。

お礼状の例文

一般的な香典返しお礼状の例文を紹介します。

例文: 謹啓 亡父〇〇の葬儀におかれましてはご多忙にもかかわらずご厚情を賜り心より御礼を申し上げます おかげさまをもちまして四十九日の法要を無事に済ませることができましたのでご報告いたします 本来であれば直接お礼を申し上げるところではございますが 略儀ながら書中をもちましてご挨拶いたします なお返礼不要とのお気遣いをいただき 誠にありがたく感謝申し上げます 今後とも相変わりませずよろしくお願い申し上げます 敬白 令和〇年〇月〇日 〇〇〇(差出人名)

社会人としての気遣いを忘れずに

会社から香典をいただいた場合、香典返しは必要か不要か、どのような点に注意すれば良いのか迷ってしまう方も少なくないはず。会社の方へ香典返しを贈る際は、基本的な香典返しのマナーをしっかり守ることが重要です。また、贈るタイミングを見計らったり、業務のフォローに対するお礼を口頭できちんと伝えたりして社会人としての気遣いをみせることも大切です。


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