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【香典返しに贈るお菓子】タブーやマナーはある?

香典返しは、いただいたお香典に対するお返しの品。お相手の気遣いに応えられるよう、マナーを守ったうえで品物をきちんと選ぶことが大切です。 よろしければ以下の記事もご参考にしてください。
香典返しにおすすめの品物とは?あげてはいけないタブーな品物はある?

以下では香典返しの定番である「お菓子」について、選ばれる理由や贈る際の配慮についてご紹介します。香典返しを贈る際に、参考にするうえでも、ぜひご一読ください。

お菓子のイメージ

目次

香典返しにお菓子が人気の理由

香典返しには、各種食品や洗剤などの消耗品が好まれます。なかでも、お菓子を贈ろうとお考えの方は多いのではないでしょうか。香典返しでお菓子が選ばれる理由としては、以下のような要素が挙げられます。
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消え物である

お菓子は、食べるとなくなる「消え物」です。香典返しで消え物が選ばれるのは、「不祝儀・悲しみを後に残さない」という意味合いが込められているためです。お菓子も消え物の一種であるため、定番の品物となっています。

幅広い年齢層の方へ贈れる

子どもがいるファミリー層から年配の方まで、幅広い年齢の方へ贈れるのもポイントの1つ。「ファミリー世帯には個別包装で数が多いもの」「年配の方へは和菓子」など、お菓子のジャンルによって贈り分けできます。

家庭・会社などシーンに合わせて贈れる

家族でお住まいの家庭、夫婦のみの世帯、会社などシーンによって贈り分けできます。「会社や人数の多い家庭にはシェアしやすいお菓子を贈る」「一人暮らしの方には少しずつ食べられて日持ちするものを選ぶ」という配慮がしやすいのが魅力です。また、会社や友人グループから連名で香典をいただいたときにも、個別包装されているお菓子を選べば問題ありません。

日持ちするお菓子も多い

クッキーやマドレーヌ、おせんべいなどの焼き菓子は比較的日持ちし、長く楽しめるお菓子です。焼き菓子は定番のお菓子も多く、年齢や性別などで好き嫌いが別れにくいという魅力もあります。

香典返しでお菓子を贈る際に気をつけたいこと

香典返しにおいて、「このお菓子を贈るのはマナー違反」という厳密な定義はありません。とはいえ品物そのものだけでなく、掛け紙や箱の体裁を整えたり、お相手の状況に配慮したりすることは大切です。

当日返しでは重い・かさばる品物を避ける

葬儀の当日に香典返しをお渡しすることを「当日返し」といいます。当日返しをする場合は、お相手の負担を増やさないよう、重たい品物やかさばる品物は避けるのがマナーです。

食品は消費期限を確認

お菓子をはじめ、食品を贈る場合は消費期限を必ず確認しましょう。特に遠方にお住まいの方へ贈る場合は、消費期限が長く日持ちする食品を選ぶことが大切。バターや生クリーム、フルーツなどを使ったお菓子は人気ですが、消費期限が短いため贈る際は注意が必要です。直接お相手の元へ持参したり、密閉保存されたものを選んだりといった配慮を忘れずに。また、「生ものですので届いたらできるだけ早めにお召し上がりください」と一言添えると、より親切になります。

できるだけ個別包装の品物を

まるごと1本の羊羹やワンホールのケーキは食べ応えがありますが、人によっては最後まで食べ切れずに困ってしまうことも。個別包装されていれば簡単に保存でき、家族や友人と分け合いながら食べられます。特に、一人暮らしの方や連名で香典を持参してくださった方には、複数人で分けやすい個別包装のお菓子がおすすめです。 香典返しで喜ばれるものは?食品・日用品などジャンル別に解説

挨拶状を忘れずに

郵便や宅配便で香典返しをお送りする場合は、挨拶状もきちんと添えましょう。挨拶状には、葬儀やいただいた香典に対するお礼の気持ち、法要が無事に終了したことの報告などを書きます。また、香典返しの挨拶状にはさまざまなマナーがあります。例えば、句読点を使うのはタブー。区切りの句読点を打たないことで、「すべてが滞りなく終わる」という意味を込めるためです。
香典返しのお礼状の書き方とは?基本マナーのまとめ

また、重ね言葉と忌み言葉にも注意を払いましょう。重ね言葉とはその名の通り「ますます」「くれぐれ」など2つの語を重ねる言葉で、弔事においては不幸が重なることを連想させる言葉なのです。忌み言葉とは、ネガティブなイメージや不吉な事柄を連想させる言葉のこと。例えば、死をイメージさせる「四」、苦しみを連想させる「九」などは忌み言葉の1つ。

また、「消える」「迷う」「浮かばれない」などの言葉も縁起が悪いとされ、挨拶状をはじめとする弔事の挨拶では使わないようにしましょう。ちなみに、宗派によって不適切な言葉が変わることも覚えておきましょう。例を挙げると、「成仏」「供養」「冥福」などの言葉は仏式の弔事で使われる言葉であり、神式やキリスト教式で使うことは不適切だとされているため要注意です。

挨拶状にはさまざまな形式がありますが、一般的な文例を以下でご紹介します。

例文: 「謹啓 先般亡父〇〇永眠の際にはご丁重なご芳志を賜りまして厚く御礼を申し上げます 四十九日の法要を相営むことができました 故人が賜りましたご厚情に対し今一度感謝を申し上げます 苦労の印として心ばかりの品をお送りいたしますのでよろしければご受納くださいませ 略式ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます 謹白」

香典返しの挨拶状・お礼状・掛紙

掛け紙をきちんと掛ける

香典返しの品物の箱へ掛けるのが掛け紙。慶事では「のし紙(熨斗)」、弔事では「掛け紙」と呼び分けられます。弔事の掛け紙は白黒で、水引は「結び切り」のものを選びましょう。
香典返しの掛紙・表書きの決まりと意味

パッケージを選ぶ際の注意点

お菓子のギフトには、華やかなパッケージのものも多くあります。とはいえ、香典返しは弔事の贈り物。あまりにも華美で派手なパッケージは、「ふさわしくない」と受け取られてしまうこともあるでしょう。「香典返しで贈っても差し支えないパッケージか」という点を考えて、品物を選ぶと良いでしょう。できる限り、シンプルで落ち着いたパッケージの品を選ぶのがおすすめです。

掛紙をかけた香典返しの品物イメージ

香典返しにおすすめのお菓子の例

クッキーやおせんべい、マドレーヌなど、香典返しで贈るお菓子の例をご紹介します。お相手の好みやライフスタイルを踏まえたうえで、品物を選ぶと良いでしょう。

クッキー

香典返しだけでなく、内祝いやお見舞いの品としても定番のクッキー。世帯人数の多いご家庭や連名で香典を持参してくださった方へ贈ったりする際に、特に重宝します。焼き菓子であるため比較的長持ちし、簡単に保存できるのも魅力です。

おせんべい

年配の方を含め、幅広い年齢層の方に好まれるおせんべい。有名店のものを選んだり、高級感にこだわったりして品物を選びましょう。ただし、あくまで香典返しですので華美過ぎない、落ち着いたパッケージのものを選ぶことを忘れずに。

マドレーヌ

マドレーヌも人気の焼き菓子の1つです。個別包装されているものを選んで、ご家庭や会社などで分け合って食べられるよう、そんな気遣いも心掛けましょう。

グルメ・スイーツのカタログを贈るのも手

具体的な品物を選ぶのに迷ったら、グルメギフトに特化したカタログギフトを贈るのも手です。カタログギフトであれば、予算内でお相手に好きなものを選んでもらえるため「好みに合わないものを贈ってしまった」、「量が少な過ぎた(多過ぎた)かもしれない」という失敗も事前に防げます。
香典返しで喜ばれるものは?食品・日用品などジャンル別に解説

とはいえ、昔ながらの伝統的なマナーを重んじる年配の方にカタログギフトを贈るのは十分に注意することが大切。 カタログギフトは予算が直接相手にも伝わってしまうため、場合によっては不快感を抱かせてしまうこともあります。 不安であれば、身近な年長者や家族に確認をとると安心です。
カタログギフトの一覧へ

香典返しの体裁をおさらい

香典返しの品物が決まったら、掛け紙や水引の選び方、体裁の整え方をおさらいしましょう。品物選びにこだわっても、体裁が整っていなければマナー違反にあたってしまいます。

香典返しに掛ける掛紙のイメージ

掛け紙の選び方

香典返しをはじめとする弔事には、「のし(熨斗)」のついていない掛け紙を使います。のしは本来アワビを薄く伸ばした「のしアワビ」のことを指し、慶事の貴重な贈り物として重宝されてきました。今日見られる、のしは、そののしアワビを模したものであり、弔事には用いません。

そのため、のしが印刷されているものは「のし紙」、黒白または双銀色水引だけが印刷されているものは「掛け紙」として区別されます。また、掛け紙を選ぶ際は印刷されている図にも気を配りましょう。一般的な仏式の弔事では、蓮の花の図柄が印刷されている掛け紙を選びます。しかし、神式やキリスト教式の弔事においては、この図柄はふさわしくありません。図柄が特に印刷されていない掛け紙を選ぶのが無難です。

水引について

水引とは、掛け紙やのし紙の中央に印刷されている紐の絵のこと。香典返しをはじめとする弔事では、黒白(一部地域では黄白の場合も)で、「結び切り」になっている水引を選びましょう。結び切りとは本結びとも呼ばれる結び方で、一度結ぶと簡単にはほどけない結び方です。このことから「二度と繰り返さない」という意味が込められており、弔事をはじめ、お見舞いや結婚祝いなどにも用いられます。

掛け紙とのし紙の違いをわかりやすくまとめると、以下のようになります。

項目 掛け紙 のし紙
のしの有無 なし あり
用途 香典返しをはじめとする弔事全般 内祝いをはじめとする慶事全般
水引 結び切り お祝いの用途によって異なる
・結婚祝い・結婚内祝い
→結び切り
・出産祝い・出産内祝い・入学祝いなど
→蝶結び

香典返しの掛け紙については、以下のページでも詳しくご紹介しています。品物を選んだら、ぜひこちらのページもお役立てください。

香典返しの掛紙(のし)の決まりと意味

「外掛け」「内掛け」の違い

品物の入った箱の包装紙の上から掛けることを「外掛け」、箱の上に掛け紙を掛けてその上から包装紙で包むことを「内掛け」と呼びます。直接手渡しするのであれば、贈り物の意図がすぐに伝わる外掛け、配送で贈る場合は控えめな印象を与える内掛けが適しているといわれています。ちなみに、慶事の場合は「外のし」「内のし」と呼び分けられます。

表書きについて

「表書き」とは、掛け紙やのし紙の上部に印刷されている文字のことを指します。掛け紙の場合、「志」と書かれていることが一般的です。そのほか、西日本の一部エリアでは「満中陰志」と書くところも。なお、キリスト教式や神式の弔事では表書きを「偲び草」とするケースもみられます。

定番の品物だからこそ基本のマナーを把握して

お菓子は幅広い年代の方に楽しんでもらえるため、香典返しでも定番の品物。だからこそ、お相手のライフスタイルや好み、自分との関係性に配慮して品物を選ぶことが大切です。また、掛け紙や表書きなど品物の体裁を整えることも忘れずに。お相手の気遣いに対して、きちんと感謝の気持ちを伝えましょう。

「お返しナビ」では、洋菓子・和菓子をはじめ、各種香典返しの品を揃えております。掛け紙や挨拶状・お礼状のサービスも承っておりますので、ワンストップで香典返しの手配が整います。香典返しのご用命は安心して「お返しナビ」にお任せください。

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